ひさおの独り言2016

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サイエンスはエンターテイメントである

サイエンスはエンターテイメントである、と結構前から思っていた。でも、自分の立場でそれを声高に言うのはどうかと思うところもある。

サイエンス=エンターテイメントの考え方は、驚いたことに分野の御大と言われるY先生が、ご自身の講演の中で口にされた。ただ、Y先生はその時、「今までの自分のサイエンスはエンターテイメントだったから、これからは実用的に役に立つことをしたい」、という文脈でおっしゃられた。

Y先生は、ご自身のこれまでの壮大な業績をまとめてエンターテイメントと総括したのだ。その業績をだされていた最中に、それを意識していたのかどうかはわからない。ただ、基礎研究を総括する一つの言葉として、やはり「エンターテイメント」があてはまるんだと、その時、自説(?)に対する自信を深めたのは確かだ。

以前のメンターが賞を受賞したときに、「世のため人のための研究をやっているか」を自分に問いかけろとおっしゃった。その時は、「人類の役に立つ応用研究をしろ」というメッセージなのかと考え、自分の研究に自信がなくなった。

ただ最近、単純にそういうメッセージではないんじゃないかと思うようになった。「自分だけが知りたいを追求する、誰も共感できない研究をするな」ということなのではないかと。「自分が知りたい」を追求する研究でも、重要性や面白さを共感できる他人がいるのであれば、それは世のため人のための研究と言っていい。プロの研究は、実はそうでなければ成り立たない。共感されなければ、査読付きの論文は出版できないし、研究費もとれない。

つまり、「自分が知りたいを追求するのはOK、でも他人の共感を得るための努力もせよ」、と(拡大?)解釈すれば良いんじゃないかと。

少数の研究者仲間に共有されている「共感」を一言で表せば、エンターテイメントだ。そして、よりたくさんの人に共感される(エンターテインできる)サイエンスが、より良いサイエンスなんだ。

・・・などということを少し思ってみた。批判はあるかもしれないが、私のサイエンスにはこのスタイルがあるようにしたい。


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by hisaom7 | 2016-09-25 14:24 | 日記 | Comments(0)