ひさおの独り言2016

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カテゴリ:日記( 146 )

胃カメラの苦痛は背中をさすってもらえると和らぐという不思議

助成金の申請も昨日無事終え(まあ多分採択はないだろうけど)、その後ラボメンバーにいつもの地ビール屋で歓送会をしてもらった。昨日院試を終えたS君も合流した。

思い残すこと(?)はあと一つ、胃の内視鏡検査だ。7月の終わりくらいから胃に違和感があって、薬は処方してもらっていてそれなりに良くなったが何かパーフェクトではない。ということで、念のため内視鏡検検査をしてもらうことにした。

「内視鏡検査したことないんだったら、(怖いだろうから)なるべくやりたくないですよね?」と、かかりつけの医者に言われたが、「やったことないからその恐怖も知らず、だから別にどうということはない」という、まあちょっとした怖いもの見たさもあった。

実際の内視鏡検査は「なるほどこれが噂に聞くしんどさか」というもの。嘔吐の反射で涙がでた。お腹も痛かった。

驚いたのが、看護師さんに背中をさすってもらったら苦痛が随分和らいだこと。ただの気分なのだが。「私はよっぽど誰かに優しくしてもらいたいのかもしれない。そうい言えば、最近だれも私に優しくしてくれないし。」、などと自分のわびしい(?)今の状況に思いをはせたりもした。

ただ、ウェブで調べてみたら、この背中さすりは内視鏡検査の「定石」であり、それでみんな苦痛が和らぐのだそうだ。

あらゆる人にとってこんな苦痛はあまりなく、誰かが自分のためについていてくれると思えるだけで苦痛が和らぐという図式なのか、あるいは、日本人は総じてスキンシップに飢えているということなのか。・・・いずれにせよ、私だけがわびしい状況にいるというのは思いすごしのようだ。

その場で医師が見せてくれたのは一部に血の滲んだ胃壁の画像で、これが違和感の原因の潰瘍だろうとのことだった。組織検査やピロリ菌の検査の結果は帰国してから聞くことになるわけだが、ひとまず大事ではなさそうだ。

薬も処方してもらって15,000円。まあそれくらいの手間のかかった検査だとは思うけど、結構な出費だ。このお金をケチって手遅れになることを考えれば・・・とは思うけれども。まあ背中さすってもらって癒やされたからよしとしよう。


一つだけ困ったことが。「お酒飲んじゃだめ」と言われてしまったのだ。辛い海外生活をなんとかお酒で楽しくしようと思っていたのに、この禁酒令は辛いぞ。これまた新たな試練。逆に胃を悪くしそう。



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by hisaom7 | 2017-08-25 17:37 | 日記 | Comments(0)

これも仕事?

今日は2つほど「仕事」があった。

1つ目。来年開かれる学会の懇親会のための打ち合わせ。私はこの懇親会で司会をやる事になっている。今日はじめて聞いたのだが、この学会の懇親会の進行はすべて英語なのだと。参加者700名中、日本語を話さないのは50名程度らしい。国際化の一貫なのかもしれないが、本当に意味あることなんだろうか。と言うか私のプレッシャー、半端ないんですけど。

2つ目。科学技術の政策決定の方針を決める機関の調査員の方が、私の意見を聞きたいとインタビューに来た。役に立てたのかどうかわからないが、だらだらと思っていることを2時間半くらい話した。日本がこの分野の研究にしっかりと投資をしてくれたら良いのにとは思う。それを同様に思っているこの調査員の方が、私のやっていることに目をつけてくださったことも、私にとっては良いことだ。

両方とも、これ研究者の仕事なのかしら、と思うような仕事。まぁ、「お役にたてる」ことが大事。いろんな意味で勉強にもなるし。


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by hisaom7 | 2017-08-23 18:29 | 日記 | Comments(0)

渡航前で持っていくもの

渡航が近づいてきて、必要なものをリストアップしていく。

昨年のカナダで、渡航前には気づかなかったが現地で探し回ったもの。
・マグカップ:茶・コーヒー、それ以外の飲み物を飲むために必須。電子レンジにかけられるものの方が良い。1つ持っていこう。
・ランドリーバッグ:海外のアパートはランドリーが離れた場所にあることが多い。脱いだものを入れておくにも必要。アマゾンで良さげなものを購入。
・どんぶり:海外ではこのような形状の器はなかなかない。大抵のものはプラスチック容器とかでなんとかなるが、インスタントラーメンだけはどんぶりでなければどうしようもない。トロントではプラスチック製のものを購入し、ほぼ毎日使っていた。今回は陶器を持っていくか?重いな〜。
・ボストンバッグ:「ボストンバッグ」という奇妙な名前は日本のネーミングらしい。何でもかんでも詰められるチープなバッグ。カナダで2つ買った。コレは持っていこう。

今回も必要そうなもの(オッサン限定)
・携帯ウォシュレット:海外のトイレにウォシュレットはない。コレは現地では手に入らない。新規に1つ購入。
・国際免許証:今回はドイツのアウトバーンを爆走する事を1つの目標にしつつ。免許センターに取りに行ったら、「ドイツはジュネーブ条約加盟国じゃないから、この免許証で乗れるとこちらでは言えません。でも作ってる人はいますけど。」と。すかさずググって見たら、二国間条約で日本の免許(とその翻訳)があれば乗れるらしい。国際免許証はその翻訳の代わりになるとの事。それを教えてくれないこのセンターの担当者に文句を言ってもしょうがないのでとりあえず国際免許をゲット。

新しい武器・ヨーロッパならではの必需品
・Wifiルーター + SIMカード:移動時の場所・予定確認に必須。海外格安SIMを3枚購入。
・マネパカード:プリペイドタイプのクレジット。外貨で買い物にする時にレートの利点があるらしい。これは上記Wifiルーターと合わせて、この3月に集まって作った「海外渡航する研究者LINEグループ」からの情報。有り難い。
・老眼鏡:確か昨年はいらなかった。急速に老眼が進んでおる。
・変圧器:カナダでは必要なかったが230Vのヨーロッパでは必要。だが、iPhoneやMac、ひげ剃りはACアダプターが対応しているから本当はいらない。必要なのは髭をトリミングするためのバリカンだけ。そのために変圧器いるか?・・・いるな。ということで1つAmazonで購入。

今のところこんな感じかな。




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by hisaom7 | 2017-08-22 20:56 | 日記 | Comments(0)

いよいよ来週渡航、蓋を開けよう

さていよいよ来週からドイツ・ハイデルベルクに渡航し1ヶ月を過ごす。その間に、バルセロナ・ヨーテボリ(スウェーデン)・ブリストール(イギリス)に3日ずつ滞在し、セミナーをやってくる。「ヨーロッパを満喫だ!」となればよいのだが、いつものごとくいろんなトラブル・失望があるのだろう。

書き物等で準備をまったくしないできたが、ここ数日夜中に目が冷めて不安に襲われた。・・・ということで準備を少しずつ開始。不安を取り除くには「蓋を開ける」のが一番だ。そしたらいきなりホテルの予約の日程が間違ってる!?・・・いや違う「日・月・年」の表示の順番が違うだけだった。びっくりした〜。

とは言え今回は昨年よりは気楽に構えている。昨年の3ヶ月トロント滞在よりは随分とマシだろうと思えるから。海外一人暮らし昨年経験したし、1ヶ月だし、家族は来ないし、今回はちゃんと一人部屋だし。

ただ別の不安もある。行ったこと(当然住んだことも)ないドイツという国、ドイツ語も話せない。

そしてやっぱり大きな不安は、また私はきっと自分のパフォーマンスに失望するだろうなぁ、ということ。初めて訪れる研究室でメンバーと仲良くなるなんてことは私にはきっとできないんだろうし、周遊セミナーでの自分のパフォーマンスにもきっとがっかりするんだろう。色々とワタワタするんだろう。

だけどまあそれが自分だから。それを認めてやりながら少しずつでも前に進もう。成長しよう。そして、なるべく頑張って、できる限り楽しんでこよう。


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by hisaom7 | 2017-08-21 18:20 | 日記 | Comments(0)

「グラフの意味分かってんの?」って言ってる人はグラフの意味分かってんのかな。

T大学の捏造問題でにわかにTwitter界隈が騒がしい。

エクセルでグラフを書いてイラレにコピペすると歪みが生じるらしく、そのためトレースしたらエラーバーがおかしくなったとか。そしたら「トレースって何?何のためにやるの?」とか。しまいには、2015年に出版された「イラレでグラフを描こう書籍」が発掘され、「イラレのペンツールでグラフ描くって、グラフの意味分かってんの?」というツッコミが入る始末。

グラフに対する問題提起の根本は「こんな変なグラフができるって、ちゃんと実験してないんじゃないの?」ということで、それ自身はグラフを作ったもとの数値データをきちんと見せればすむだけの話だ。今なら論文のサプリメンタリーに載せれば良い。私もかつてグラフに使った数値データをすべてサプリメンタリーに掲載した。けれど、定性性が大事な生物学実験で、生データはそんなに意味を持たない。「ちゃんとやったことを示す」ためだけに数値データを載せる事にどれ程の意味があるのだろう。論文が無駄に長くなるだけで、誰の得にもならないのではないか。

話を元に戻す。

私はこの事件(?)で、グラフ描画に対する世代間格差を感じた。ツイッター界隈にはシニア世代はあまりいないようで反論もあまりでてこないが、この世代間格差はいろんな問題を内包しているように思えた。

イラレのペンツール云々を問題だと思っている人は、当然ながら雲形定規でグラフの曲線を描いていた時代の事は知らないのだろう。かくいう私は雲形は使わなかったが、自在曲線定規でグラフを描いたことがある。当たり前だが、コンピュータ以前は、グラフは手で描いていただのだ。

そうするとこういう反論になるだろう。今はそんな時代じゃない。グラフはソフトウェアで描ける。「データに忠実なグラフ」を描こうと思ったら、ソフトウェを使わなければならない、と。そこらへんから「グラフの意味分かってんの」発言が出てくるのだと思う。

では、実測データを線で繋いだ折れ線グラフを描いた場合に、手書き・イラレのペンツール・グラフソフトの間で、データ間をつなぐ線に違いがあるだろうか?どれだったらダメなのだろうか?

正確に言えば、どれもダメだ。どれも実測データでない部分を線で埋めて、「多分そうだろうという傾向」を意図的に可視化しているに過ぎない。

折れ線にするからダメなんであって、回帰の曲線を計算して描かせれば良い、と言うかもしれないが、その回帰の曲線が何らかの仮説に基づいて形成されているのではなく単なる多項式だったら、それを選んだ必然性はなくやっぱり意図的な視覚化だ。

連続的な実測値でないものを折れ線あるいは曲線上にプロットするということはそういうことで、そこには製作者の意図が組み込まれる。それが「グラフ化」なのだ。

私が学生の時は、プロットどうしをつなぐ曲線を描きながら「こんな意図的なことしていいの?」と思っていた。今は逆になんにも考えずにソフトウェアが推奨するグラフを描いておいて、「グラフとはデータに忠実で製作者の意図が加わらないものだ」と思っているんだとしたら、そちらのほうが問題だろう。

さらに言うと、ソフトウェアを使ったグラフ化(データの視覚化)以外を受け入れない人は、その時点でそのデータの視覚化の方法を制限している。データが内包する傾向を人の直感に訴える形で可視化するのがグラフであり、データをそのまま忠実に提示したいだけなら数値データをそのまま見せれば良い。

だがそんなものを見せられても論文の読者は困る。論文では「自分が何を発見したのかを、読者に分かる形で提示すること」がもっとも重要だ。そのための視覚化法として始まったのがグラフなのであり、データの内容、何を見つけたかによって柔軟な示し方があって良い。


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by hisaom7 | 2017-08-18 14:40 | 日記 | Comments(0)

自前のメディアを持っているのは良いことだ

歯医者に歯のメンテナンスに行った。なんだかんだで二年半ぶりだったらしい。歯医者なんて歯が痛くならない限りいかないもんだと思っていたのが、数年前に歯の詰め物が取れたのでこの歯医者に行ったら、いろいろ歯のメンテナンスをしてもらって定期期に(?)行くようになった。正直、ある種の「癒やし」だと思う。歯周病チェックなどで歯茎をチクチクとされるのは痛いが、歯のクリーニングをしてもらえると大変にスッキリする。

幸い虫歯はなかったが、歯茎はやっぱり徐々に後退していると。特定の歯に負担がかかっていて、それを避けるためにマウスピースを作ることをすすめられた。夜中の歯ぎしりが良くないらしい(自分では意識なし)。いろいろあるもんだなぁ。歯は大事。ただ今回は見送った。

ーー

ようやっと書き物が形になった。どわーっと書いていったら、明らかな字数制限オーバーで書きたいことがかけなくなり、苦しみ、トリミングして、トリミングの過程で推敲して、ようやく形になった。読んだことのない雜誌からの依頼なので正直どうなるかわからんけど、なんかそれなりに今書きたいことは書けたかと思うので。なんか独りよがりの気もするけど。

最近の話、そろそろどこかでちゃんと批判に晒されなきゃならんなと思ったりもしている。来月のヨーロッパでそれができたらいいけど。

話を戻すと、字数制限を守るために結局一章まるごと取り除く羽目になった。この内容はセミナー等では発表してるけど、やっぱりどこかにオープンにしたい。ということで、ブログに書くことにした。この書き物をしている間になんどか思ったのだが、そう、限られた紙面で書ききれないものはブログに載せちまえば良いんだ。

そう思えば無駄にならないのでどんどん書ける。自前のメディアを持っていることは大切なことだと思った。

で、ブログに書いてみると、言葉の使い方が違う。言葉を柔らかくするのだ。自分の土俵のブログは書きやすい。でもどっかの雜誌に載せる文章は少し小難しくしなければならないのでしんどい。

さて、もう2つほどもっとしんどい書き物が残ってる。なんとかめどを立てたい。そして、ドイツ行きまであと10日。そろそろ何らかの準備を始めないと。


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by hisaom7 | 2017-08-17 20:39 | 日記 | Comments(0)

そろそろ起動しないと

昨日は学部のビールパーティー。知らない人がたくさん参加するこういう会に参加するのはそれなりにストレスで、「胃の調子も悪いことだし参加するのやめようかな」と思ったり。だがそこはビールを一杯口にすればスイッチが起動する。もちろん自らこういう会に参加されている先生方なので、一旦話を始めれば色々と盛り上がる。今思えばこういった振る舞いも大学時代のボート部での飲み会で学んだことなのかもしれない。

なんとなく憂鬱な気分。原因は分かっている。書き物の締切が迫っているからだ。いつの頃からか、「憂鬱な気分の時にはたいてい締切が迫っている」のだと気づいた。だったらさっさと取りかかれば良い。それはわかっているのだ。そして、締め切りがある仕事に淡々と取り掛かることが生産性を上げるために最も有効なことなのだ。




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by hisaom7 | 2017-08-03 18:48 | 日記 | Comments(0)

がんのリスク・「知らないと恥をかく世界の大問題8」・フェーズを変えたい

ようやく講義が終了。来年の講義にむけて色々材料が入手できた感じで、来年はもう少し上手くやれる(はず)。講義中の演習でちらりと見せた私のブラウザのブックマークでこのブログが学生にリーク(?)した。「『動き出せ俺の海外マインド(先日のエントリーのタイトル)』には笑いました」って、わりと真面目に書いてんだけど・・・。


時々岡山に来ている先輩から昨日急に連絡があって「会わないか」と。フットワークが軽くてしょっちゅう連絡してくる人なのでそれ自体は特別なことではない。ただ、「今は酒が飲めない」というのでその理由を尋ねたら、胃がんと診断されたと。かなりストレスのかかる仕事をされていて胃潰瘍になったことも何度もあるらしく、そこから癌が発生したらしいのだと。検査中なので、どこまでの処置が必要かという結論は出ていないらしい。大事に至らないことを祈るのみだ。

そういう話もあり私も自分の胃の事が心配になった。近くの内科に行って診断してもらったが、一端炎症を起こしたらすぐには治らないから、まずは薬を処置して様子を見てみようと。私の症状くらいではいきなり内視鏡とはならないようだ。明日、ビアガーデンで飲み会なのですが、そこでビール控えたらビアガーデンの意味がまったく無いよなぁ・・・。

池上彰の「知らないと恥をかく・・・」を読了。やはり面白くて読み始めたら止まらなかった。ただ、こういう地方都市に住んでいると、「グローバル化って何?」というのを本当に強く感じる。自分の生活にほとんど影響がない。確かに外国人は少しずつ増えている気はするが、それは留学生だから大学の周りだけだし。ここ数年のグローバリゼーションの変化って、iPhoneくらいじゃないだろうか? うちの子供たちなんか見てると、私の頃よりも海外に目が向いていない気すらする。グローバリゼーションよりも、日本の都市部(と言うか東京)と地方の格差のほうが問題なのではないかと思う。


さて、海外マインドを動かす前に変えなければならないマインドがある。それは講義・実験マインドから執筆マインドへの変換。マインドというよりも時間配分・フェーズだ。8月末までに3つ、9月に1つ仕上げなければならない書き物がある。「書き書きフェーズ」に移行する。


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by hisaom7 | 2017-08-01 19:13 | 日記 | Comments(0)

出張・「好きなことだけで生きていく。」・「モル計算」から思うこと

金曜日は大阪で開かれた学会のシンポジウムに招待されて口演。先日の40分のセミナーの内容を20分に縮めて話したが、この方がコンパクトでまとまりが良かった。聴衆は少なかったが何人かの聴衆の方からレスポンスをもらえたのでまあそれは良かったかしら。懇親会では同じく演者だったYさんと結構ガッツリと実験の話ができて大変に有意義だった。真面目に今考えている実験系を動かしたい。ただ、イケイケのYさんと話していると自分はもうすっかり保守的になっちゃってるなぁと寂しく思う。でもまだもう少し自分を追求しよう。

次の日は共同研究している仙台のMさんのところへ、直接仙台に向かうと遠いので、学会を利用してワンステップ近づいて大阪から向かった。ホテルのチェックアウトを忘れ空港から鍵をホテルに郵送するポカをやった。こちらは研究の打ち合わせとセミナー。先日のセミナーの内容だがやはり受けは悪い。まあしょうがないしばらくこれで頑張ってみる。

翌日は朝から雨の中トレイルラン。アブが無数に集ってきたので逃げるように7キロ少々で終了。何箇所か噛まれた。午後は東京に移動し、後輩のH君とディスカッション。お願いしていた解析の結果を見せてもらった。

そして今日地元に帰ってきた。帰りの新幹線で読む本としてホリエモンと池上彰氏の新書どちらにしようか迷ったが、結局両方購入。ホリエモンの「好きなことだけで生きていく。」を先に読み切り、家に帰ってたまっていた膨大な食器洗いをすませ、研究室に来て大腸菌のコロニーを12個つついた。人には色々な生き方があり理想がある。「好きなことだけで生きていく」ことに向いている人とそうでない人がいて、それが必ずしもその人の幸せでもない。それを見極めるのも私たちの仕事であるように思う。


もう一つ。Twitterで「モル計算」が話題になっている。「モル計算ができるテクニシャン募集」を引用したツイート、留学したポスドクがようやくモル計算できるようになったなど。「モル計算」は比の計算さえできれば難しいものではなく、また水溶液を作る際には実際にはメスアップするので水のグラム数など計算する必要はない。大学受験で重量モル濃度だの水和物だのと言った、わざと小難しい質量計算をさせるので「モル計算恐怖症」の人間が生まれているのだ。

上記のテクニシャンのケースは、もちろん「モル計算ができる」ということで、大学受験の際に恐怖症にならない程度に学力があるか、あるいは具体的な作業としてのモル水溶液を作る実績を持っているかどうかをスクリーニングするという意図がある可能性はある。そういうことができる人なら他にいろんなことができるだろうという意味で。

だが、現代の研究現場で、「モル水溶液を作ること」がテーマである場合はまずないだろう。ならばそのためのモル計算など、パッケージ化してしまえば良い。現代に「耐熱性DNAポリメラーゼが精製できる人」を求める事はほぼない。キット化されているからだ。モル計算だって、同じように作りたい水溶液のモル濃度と溶質の分子量から必要な溶質の質量が自動計算される計算式をエクセルで作ってしまっておけば良い。そんなところにいちいち頭と時間を使わずに、もっと高次の事に使えば良い。現代のテクノロジーのほとんどすべてはこのようなパッケージ化・ブラックボックス化がされている。私たちはそれが統合されたものを、その中身を知らずに使い、先に進むのだ。

教育の場合にはどうだろう? 私たちは「原理」を重視して、(ややこしい重量モル計算のような)低次の知識・技能から、より高次の知識・技能へと学生を鍛えていく。だが、現代の研究の最先端はその高次の知識の遥かに先のことを調べている。ならばいっそ、最先端のその先に行くために必要な知識・技能に的を絞り、低次の知識・技能はパッケージ化しそのアウトプットを利用するだけでよいのではないか?

私たちがAIに期待し・恐れている事はつまりこのパッケージ化だ。私たちが「こんなことが出来る(あるいは出来ない)」と技能の指標としている(モル計算のような)ことは、計算機にやらせれば間違いのない答えがすぐに帰ってくる。それが出来るか(あるいは出来ないか)を問うことに意味がない時代がすぐ目の前に迫っているのに、今だに私が学んだ20年以上前と同じ事を「原理」として学ばせることが、本当に今後の日本をになう人間を作っていることになるのだろうかと疑問に思う。

もちろん上の方に書いたように、「原理が理解できるほどの知力をもった人間」をクリーニングする手段、その人を試す手段としての知識確認(技能)はあり得る。大学入試はその手段だろう。それを通過できる知力がある場合に、より高次の事を扱える人と認定される。だが、大学入試以降は、無理して不得意な事を時間をかけて習得させるより、苦手なところはパッケージ化してさっさと先に進む技能を身に着けたほうが、よりその人にとって社会にとって有益だと思うのだ。


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by hisaom7 | 2017-07-30 17:39 | 日記 | Comments(0)

つらい講義・お披露目会

胃の調子が悪いのは、11時〜13時というお腹がすく時間帯に行われ、しかもプレッシャーの強いこの講義のせいかもしれない。今回もコンテンツを作り込んだは良いが、講義途中で気持ちがくじけ、それでもなんとか走りきった感じ。

学生のバックグラウンドと興味が完全に二分していて、どちらにフォーカスするのかが大変に難しい。ただ、伝えたいと思っている内容については、それが大事と思っている受講生は少なからずいる。あと2回。このまま終わるのは悔しいので、最終週はやっぱり少し無茶ぶりな企画をやるかな。


地元の酒造会社がレセプションホールを新しく作ってお披露目会(見本市)をするということで、大学関係者ということで招待された。今後の会議等で使ってほしいということらしい。市長やら市議、学長他、普段あわない大学関係者が集まっていた。

この酒造会社、ベースの日本酒は悪くなく、売りにしている地ビールがあり、ウイスキーも作り始めたらしい。地元としてはこれを地場産業の一つ、観光資源として売り出したいところもあるらしい。ここの地ビールは結構高くて普段はあまり飲めないので、せっかくだからと学生2名と参加した。

ホール(レストラン?)は大変にお洒落。料理は美味しく、色んな種類のお酒が出た。

同じ大学で働いていてもめったに会うことはない大学関係者と話をした。大半は元気がなくなるものだったが、一つ面白い「企み」が出来た。


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by hisaom7 | 2017-07-19 12:19 | 日記 | Comments(0)